令和7年5月30日に公布された「マンションの管理・再生の円滑化等のための改正法」の施行スケジュールが明らかになりました。 本改正は、区分所有法やマンション管理法を一括して見直すもので、令和7年11月28日から一部施行され、主要な規定は令和8年4月1日に施行されます。
現在、築40年を超えるマンションは約137万戸に達し、今後20年で約3.4倍に急増すると見込まれています。こうした高経年マンションでは、設備の老朽化に加え、所有者の高齢化や「所在不明所有者」の増加により、必要な修繕や建替えの意思決定ができないという危機的な状況にあります。
これまでの法律では、以下の点が円滑な管理・再生の壁となっていました。決議の停滞: 修繕等の決議には全所有者の過半数が必要であり、無関心層や所在不明者が多いと賛成票が足りず否決される。再生手法の限定: 「建替え」以外の選択肢(リノベーションや売却)について、合意形成の法的な仕組みが不十分だった。
今回の改正により、段階的に以下の解決策が導入されます。
・危険なマンション(外壁剥落等)への行政による勧告・指導の強化
・管理組合の合意形成を支援する民間団体の登録制度開始
・集会決議の要件緩和(「出席者の多数決」で修繕等が可能に)
・所在不明者を除外して決議できる新制度の創設
・一棟リノベーションや一括売却を多数決(4/5等)で可能にする制度
今後は、令和8年4月の本格施行に向けて、各管理組合において「管理規約の改定」や、新しい決議ルールの確認が必要となります。
特に、所在不明者の議決権除外には裁判所の認定が必要となるため、法的な手続きの重要性が高まります。
【参考】改正後のマンション標準管理規約 国土交通省 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/mansionkiyaku.html
マンション管理・再生ポータルサイト https://www.mansion-info.mlit.go.jp/